当店では自作キーボードを試作するための基板である SU120とte96を販売しています。販売ページには基板単品と各種セットを掲載していますが、作例を掲載してしまうと作例がキットだと誤解される可能性もあるため、基板のみの掲載としています。
逆に基板のみの掲載ですとどのようなキーボードを作ることができるのかのイメージがつきずらいのが難点です。そこで今回は 2020年のMaker Faire Tokyoでの当店展示の際に SU120とte96の製作者であるe3w2qさんに作例をお借りして展示しました、その作例をご覧いただきます。
SU120:小さなマクロパッド
見たことのないキー配列のマクロパッドです。上の余白の部分にProMicroがおさまり、キーのサイズにあわせてキースイッチを受ける基板が並べられています。
上から見るとこのような形です。キーサイズがそれぞれ違っていますが、うまくレイアウトすることができています。
肝心の裏側はこうなっています。SU120のそれぞれのパーツをレイアウトにあわせて切り離し、基板を用いた接続用のビスケットと、テンキーキットと分割キーボードキットに付属のビスとナットで固定しています。配線はエナメル線を使っています。基板部分が直接床に接触しないよう、大きめのゴム足を貼り付けています。
このように、余っているキーなどを活用して簡単なマクロパッドを作ることができるのは、SU120のメリットだと思います。
SU120:ロータリーエンコーダつきマクロパッド
こちらは12キーでロータリーエンコーダが二つついている、アクリルのしっかりしたケースのマクロパッドです。RAMAでしょうか、素敵なキーキャップがついています。
こちらはSU120の基板から最下行を取った形です。ビスケットとビスでの固定や配線がいりませんので、比較的楽に作成できるかと思います。
裏はこのようになっています。テープ色のRGB LEDが接続されています。
SU120:120キー直交配列 分割キーボード
これは大きかったです。片側60キー、左右で120キーの分割キーボードです。
迫力があります。ここまでキーが多いと、レイヤーがほとんどなしで使えそうです。
裏はこのような形になっています。基板素材を用いて作られたプレートを表裏に使って基板本体を固定しています。
近くからみるとエナメル線の配線がすごいです。これは大変そうです。
te96:分割キーボード
こちらは狭いキーピッチのキーボードが試作できる te96狭ピッチ自作キーボード試作用ボードを用いた作例です。分割キーボードです。
上から見た画像です。3x5プラスいくつかのキーが追加されています。左右でキーの配列が異なっています。このように配列を自由にカスタマイズできるのも、SU120とte96の大きなメリットです。小さなキーキャップは3Dプリントで出力されています。
裏はこのような形となっています。SU120との違いは、ビスケットをビスナットではなく、よくProMicroについてくる基板固定用のピンでつなげるという事と、ダイオードがSMDであること、キーの装着がホットスワップではないという事があげられます。代わりにCherryMX以外のサイズが小さいキースイッチの利用が可能で、サイズを小さく制作することができます。
サイズの比較
2020年のMaker Faire Tokyoでのブースの画像です。色々なキーボードが並んでいます。これまで紹介したキーボードのサイズがおわかりいただけるかと存じます。
te96のサイズ感をご確認ください。下にある3x10のキーボードについている0.8UのTEX ADAキーキャップも条件によって利用する事が可能です。
ご覧いただきありがとうございます。オリジナルなレイアウトのキーボードを制作できる SU120とte96をぜひご検討ください。
製作者であるe3w2qさんのページはこちらです。
自作キーボード基板SU120の紹介 | e3w2q.github.io
狭ピッチ自作キーボード基板te96を公開しました | e3w2q.github.io