TALPKEYBOARD BLOG

TALPKEYBOARDは、2017年に開業したメカニカルキーボードパーツ専門ショップです。 このブログでは、パーツレビュー・製品比較・技術考察などを中心に、キーボードを楽しむための情報を発信しています。 一部の記事にはアフィリエイトリンクが含まれます。

キーボード好きなら知っておきたいAliExpress|向き不向きと注意点

https://www.talpkeyboard.com/entry/2025/04/06/180314

この記事は個人の経験と調査に基づいています。内容の正確性や最新性には努めていますが、すべての状況に当てはまる保証はありません。製品の購入や利用は、ご自身の判断と責任にてお願いいたします。個別のご質問やサポートは行っておりませんので、あらかじめご了承ください。

 

最近はAmazonでも様々なメカニカルキーボードやキーボードパーツが販売されています。とはいえ、それらの多くは中国からの輸入品で、販売元をたどるとAliExpressにたどり着くことも少なくありません。

AliExpressは、いわば「中国版の楽天市場」のようなもので、無数の出店業者が個別に商品を販売しているマーケットプレイス型の海外向け通販サイトです。今回は「キーボード好きなら知っておきたいAliExpress|向き不向きと注意点」というテーマで、特に注意点を多めにご紹介していきます。

アリババグリープの商取引プラットフォームは他に法人間取引用のAlibaba(アリババ)と主に中国国内向け通販サイトのTaobao(タオバオ)がありますが、今回は AliExpressに絞ってお話します。

AliExpressって何?という方は、以下ページをご覧ください。

 

AliExpressの向き不向き

AliExpressは中国の通販サイトということもあり、日本のAmazonとは異なる不便さや違いがあります。初めて使う方に向けて「向いている方」と「向いていない方」の特徴を整理してみました。

向いている方

- 冒険が好きな人
- 届くかどうかも含めて楽しめる人
- トラブルもネタにできる人
- 1ヶ月待つことにストレスを感じない人
- 個人情報のリスクを許容できる人
- 著作権や法規制への理解があり、内容を自分で判断できる人
- 雑な梱包にも寛大でいられる人
- 異なる文化圏での取引であることを理解し、カード情報や住所情報をうまく管理できる人

向いていない方

- 注文したらすぐに届いてほしい人
- 丁寧な日本語サポートを期待する人
- 商品の正規性に敏感な人
- 海外通販に対して不安感が強い人
- キャンセルや返品手続きにストレスを感じやすい人
- 個人情報の漏洩が怖い人
- 英語に全く自信がない人
- 未成年

日本のAmazonのようなサポート、配送の速さ、梱包品質を前提にすると、かなりのギャップがあります。このあたりに不安やストレスを感じる方にはおすすめできません。Amazonをおすすめします。

 

私に起こったAliExpressのトラブル例

私はショップの商品検討などで毎月AliExpressから商品を購入します。その中で実際にあった面白い(?)トラブルを紹介します。これらのトラブルがあってもおおらかな心をもって楽しめたほうがいいかなと思います。

キースイッチを1000個発注したらくつひもが1つだけ届いた
Aliexpressは送料の低減の為、いくつかの配送会社を併用しているようです。配送途中の会社が代わる際に、送り状を別の荷物と貼り間違えたようです。

梱包箱が水びたしになって届いた
船での運送の際に水をかぶってしまったようで、梱包ダンボールも中のパッケージも水が入った状態で届きました。

キーボードパーツの代わりに白いパーカーが届いた
試しに着てみました。サイズは良かったのですが、中国語のロゴが派手で断念しました。

土嚢袋で商品が届く
Aliexpressに限らず、中国からの荷物の梱包は非常にアバウトです。専用のダンボールではなく、適当な中古のダンボールを切りはりしてテープでぐるぐる巻きにした箱だったりします。小さい商品はビニール包装ですが、なぜか土嚢袋で届くこともあります。開封時に繊維が飛び散って掃除が大変です。当然商品が入っている化粧箱も凹みや破れがあります。日本の通販の梱包や配送はとても丁寧なのだという事を痛感します。

 

トラブルが起きたらOpen Dispute

トラブルが発生した場合、私はOpen Dispute(オープンディスピュート)を利用して返金申請を行います。これは問題があった場合に、販売店と直接やり取りせず、AliExpressの運営を介して返金や返品の交渉ができる仕組みです。私は上のような商品の間違いや商品の破損の場合は、返品でなく返金で申請します。中国への返品は梱包の手間や送料の一時負担が発生します。先方も了承する場合がほとんどです。

何度か販売店と直接やり取りを行ったこともありますが、うまく意思疎通ができなかったり、途中で音信不通になったりするケースもありました。それもあり、私は基本的に販売店に直接連絡するよりも、Open Disputeを優先しています。

 

トラブルを減らすためにできること

私は購入時に以下のようなポイントを意識しています。

- 極力メーカーの公式ストアから購入する
- 同じ商品を複数ショップで検索して比較する
- 表示価格と送料を必ず確認(商品価格が安くても送料が高額な場合があり)
- 価格優先ではなく注文実績が多いショップを優先
- 販売実績のないショップは極力避ける
- 日常用のクレジットカードと分ける(不正利用時の影響を最小限に)

また、最初は500円〜1,000円程度の小さなパーツなどで試してみるのがおすすめです。実際のサポート対応や配送スピードを体験してから、高額な商品にステップアップしていくと失敗が少なくなります。

また個人輸入の場合、商品代金と運賃の合計が16,666円以上の場合は関税と輸入消費税(10%)などがかかるので注意が必要です。コンピューターパーツの場合は関税はかかりませんが、キーキャップの場合、販売店側が「プラスチックパーツ」と書いた場合に、関税がかかった事がありました。

また中国通販サイト特有の問題として、いわゆるコピー商品が多く販売されている状況があります。販売されている商品が本物か偽物かどうかは、ストアの情報などをしっかりと確認しながら見極めることが大切です。コピー商品は税関で没収、意図的な輸入は犯罪ですのでご注意ください。

 

私がよくゆくAliexpressのストア

DUROCK Official Store

DUROCKのAliexpressオフィシャルストアです。DUROCKのほぼ全てのラインアップが入手可能です。DUROCKは独自のWebストアを持っていませんので、こちらが実質公式サイトといえます。

 

Kailh Official Store

ロープロファイルスイッチやサイレントスイッチで人気のKailhのオフィシャルストアです。こちらもラインアップが揃っています。

 

Chosfox Official Store

ご存じChosfoxも自社のWebストア以外にAliexpressにも出店しています。

 

まとめ

AliExpressは価格の安さや品揃えの豊富さという面では魅力的な通販サイトです。一方で、日本のECサイトにはない独特のクセやトラブルもあるため、使い方と心構えを理解しておくことが大切です。ぜひ注意しながら楽しんでみてください。

 

 

 

 

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