すりガラスの様な美しいアクリル。筆記体のエングレイビングも非常に美しいです。オーストラリアの Haven Studio の作品です。PCBは Vulcan x KBDFans Maja のものを用いて、アクリル板を重ねて作ったケースを作っています。
ボディの形状は先日紹介したSesameと同じAlice配列です。最近非常に多くのバリエーションが出ていて、アクリルのものも多く見かけます。比較的ケースの余白が多いので、アクリルによる美しさがだしやすいのかもしれません。Sesameの記事は以下リンク先をご覧ください。
アクリルはおそらく7層、それにプレートが1層加わります。上のケースのプレートはアクリルかポリカーボネイトでしょう。下のケースのプレートは真鍮(ブラス)だと思われます。アクリル積層の場合は、だいたいどれもこのパターンです。こういったアクリル積層ケースについて、構造の基本を作ったのはベルギーの Qlavier です。美しくて楽しいアクリルケースのキーボードがたくさんあるので、リンク先をぜひご覧ください。
カットした端面が非常に美しいです。レーザーカット後の工程で、端面の磨きを入れているのでしょう。少しずつサイズを変える事で、端面が曲面にも見えてきます。少しアールデコのデザインっぽいですです。ちなみにケースは若干傾斜がついていますが、ケースについている足もアクリル積層で作っています。徹底しています。
日本の自作キーボードキットでは、このパターンのようなアクリル積層のケースは見た事がありません。キットに使っているアクリル自体の色も、透明なものがほとんどだと思います。アクリルは、透明、白、黒の他にも、不透明カラーや半透明カラーの艶ありと艶消し、蛍光、端面だけ色がついているもの、アクリルの中にラメが入ったものなど色々なものがあります。主なアクリルの銘柄と種類は、以下ページをご覧ください。
前述の2種類は試作品のようです。標準モデルは上のページで販売されています。少々価格が張りますが、結構アクリル板を使うので、致し方ないかなと思います。それを超えて美しさが光る作品です。
購入するもの良いですし、自作するにしても、設計は平面図となりますので、 3Dプリントで制作するよりも気軽にデザインできると思います。ぜひ今後、日本でもチャレンジされる方が増えてくることを願っています。