TALPKEYBOARD

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Kinesis ADVANTAGE2 エルゴノミックキーボード

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https://kinesis-ergo.com/keyboards/advantage2-keyboard/#ergonomics

Kinesis Advantage 2エルゴノミックキーボード(KB600)
46,510-(税込)

ここ数年、さまざまな自作キーボードキットが発売されてゆくにつれ、左右分割型やエルゴノミック配列を用いたものが多く登場してきています。しかし左右が分割されている形状や、エルゴノミック配列は自作キーボードの流れが生み出したものではなく、その前にさまざまな試行錯誤の歴史があります。ここでは、今の自作キーボードキットの形状の祖先となるようなキーボードを中心に、いくつかのキーボードを紹介します。

まず今回は、エルゴノミックキーボードの元祖ともいえる、米国Kinesis社のADVANTAGE2 Ergonomic Keyboardです。

1991年に設立されたKinesis社を代表するキーボードであり、エルゴノミックの元祖とも言えるキーボードといえます。いくつかの大きな特徴がありますが、筐体が分割されてはいませんが、キーボードが左右に分離されていること、親指で操作するキーが中心側にある事(これはErgoDoxが影響を受けています)とキー部分がお椀形に内側にえぐれ、筐体の手首側が高くなっていることなどがあげられます。

 

 

 

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https://kinesis-ergo.com/keyboards/advantage2-keyboard/#ergonomics

左右のキーはこのように分離されています。キー配列は6x5+親指キーに加え、ファンクションキーも小さいボタンですがきちんとあります。キーは両手が若干内側を向くような配置です。

 

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https://kinesis-ergo.com/keyboards/advantage2-keyboard/#ergonomics

多くの自作キーボードと異なる一番の特徴は、横から見た時のこの形状です。筐体の手前側は奥に向かって高くなっており、キーが配列されている部分はお椀状に下に向かってえぐれています。これは指とキーの距離が近くなることで手指の動作を最小限に抑えられること、手を力を入れて持ち上げておく動作をせずに済むことで、疲労を抑えられるという意図があります。

 

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一般的なキーボードでは、比較的よく使っている機能キーが実は全然遠い位置にあり、しかも小指や薬指という細い指を多用せざるをえない配列ですが、頑丈な親指側に機能キーを持ってくることで、指の疲労や故障の低減、また手の移動を最小限にすることでの疲労や故障の低減を図っているのです。

こうやって見てゆくと、エルゴノミックキーボードという結論に至る前に、ある程度の医学的な見地に基づいた形状の研究がなされていることがわかります。Kinesisのサイトにもそういった話はありますし、今後紹介してゆくエルゴノミックキーボードのメーカーでも、製品開発のベースになるものが手指の故障防止や症状改善といったものとなっています。

あとは、私たちが気になるキースイッチの情報ですが、Kinesis ADVANTAGE2はメカニカルキースイッチを使っています。CherryMXの赤軸または静音赤軸のモデルがラインアップされています。

またちょっと気になるのが、別売でキーキャップセットが販売されていることです。異なる配列数種類が販売されています。二色成型ではなくシルク印刷っぽいところがやや残念ではありますが。

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 5万円弱というかなり高額なキーボードだという事と、サイズかかなり大きい為、自作キーボードのような軽量コンパクトさは求められないというのが欠点です。また米国製である為、日本人の手にはやや大きいという意見も見受けられます。

ただしエルゴノミックの元祖であり練り上げられた一つの完成形であるこのキーボード、入手する価値はあるのではないかと思っています。

 

 

ご購入はこちらから。

Kinesis Advantage 2エルゴノミックキーボード(KB600)
 

その他Kinesis製品はこちらから。

 

Kinesis ADVANTAGE2の製品ページ(英語)はこちらから。 

kinesis-ergo.com

 

WikipediaのKinesis説明ページはこちらから。

ja.wikipedia.org

 

残念ながらKinesis製品は販売していないのですが、自作キーボードパーツは各種販売しています。お立ち寄りください。

talpkeyboard.net